シールの裏紙のリサイクル方法を教えて
ラベル印刷プリンターを使用している方の中で、シールの裏紙をどのように処分すればいいのか疑問に思われてる方も多いのではないでしょうか?
シールの裏側に貼ってあるツルツルとした材質の台紙は「剥離紙(はくりし)」といい、その名のとおり紙でできています。
紙ならば、処分方法は可燃ごみとして焼却するか資源ごみとしてリサイクルするのが基本的な扱いですが、ナイロンのような面があるために不燃ごみの可能性を捨てきれないのが悩ましいところでしょう。
今回は、そんなわかりにくい剥離紙の処分(リサイクル)方法の紹介です。
剥離紙とは?
シールの台紙の部分で、表面のシールが簡単にはがれるようにツルツルしています。
シールを何度も貼りなおしても粘着力がなくならないツルツルの質感が特徴的ですが、冒頭で触れたとおり材質は紙です。
原紙の上にポリエチレンラミネートの目止め層を乗せ、さらにその上からシリコンコーティングをして剥離層をつくる3層構造でできています。
一般的によく知られている黄色(クリーム色)の剥離紙以外に青色や白色のものもありますが、いずれも基本的な構造は変わりません。
- 黄色(黃セパ/クリームセパ)
- 青色(ブルセパ/ブルーグラシン)
- 白色(白セパ)
※セパ=セパレーター(剥離紙)
剥離紙はリサイクルできる?
先に紹介したとおり、剥離紙にはポリエチレン(PE)が使われています。
プラゴミを意味する「プラ」マークと共に「PE」「PP」などと表示されていますが、これはポリエチレンとポリプロピレンのことです。
「PE」と聞いてすぐに気がついた方も多いでしょうが、ポリエチレンはプラスチックの一種であり、紙の原料にはならないのでリサイクルされません。
厳密にいうと、紙とポリエチレンのラミネートを分別した上でリサイクルすることは可能です。
しかし、コストや手間などを考慮すると現実的ではないため「剥離紙はリサイクル”しない”」と判断している自治体が多い現状があります。
ただし、これはあくまでもポリエチレンラミネートされた剥離紙の場合です。
上記で挙げたとおり剥離紙には色の違うものがあり、このうち青色の剥離紙の一部などにポリエチレンラミネートされていないものがあります。
シリコンが塗られているだけであれば、容易に紙とわけられるためリサイクルが可能です。
基本は可燃ごみとして処分してよい
剥離紙にはリサイクルできるものとできないものがあります。
- ポリエチレンラミネートされている→リサイクルできない
- ポリエチレンラミネートされていない→リサイクルできる
商品によっては「リサイクル可」などと表示されている場合もありますが、表示がない場合に素人が確実に見分けるのは簡単ではありません。
また、仮にリサイクル可能な剥離紙であっても積極的にリサイクルしたがる自治体は多くないため、可燃ごみとして処分するのが賢明です。
まずは、住んでいる地域が剥離紙をどのように扱っているのか確認してみましょう。