ドラムカートリッジとは
「ドラムカートリッジ」は、レーザープリンターの印刷に関わる重要な部品です。
似た名前の部品に「トナーカートリッジ」がありますが、この違いと役割を把握しておくとプリンター選びやランニングコストの節約にもつながります。
ドラムカートリッジがあるから印刷できる
ドラムカートリッジは、レーザープリンターで採用されている重要な部品のひとつです。
通称「ドラム」と呼ばれるこの部品がなければ、プリンターや複合機は印刷ができません。
レーザープリンターには大きく「モノクロプリンター」「カラープリンター」の2種類があり、それぞれ専用の感光体を使って印刷しています。
感光体にトナーを付着させ、そのトナーを紙へ押し付け移すことで色や形が印刷される仕組みです。
「感光体とは何か?」という説明は省きますが、要するに感光体=ドラムカートリッジだと覚えておけば問題ないでしょう。
- 感光体:ドラムカートリッジ(ドラム)
- トナー(トナーカートリッジ):鉄粉を混ぜて帯電できるようにした粉(色粉)
ドラムカートリッジは、レーザープリンターの特徴である早い印刷スピードによる連続印刷を行う上で重要な役割を担っています。
ドラムカートリッジとトナーカートリッジ
ドラムカートリッジとトナーカートリッジは混同しやすいため注意が必要です。
いずれもプリンターや複合機の印刷機能をつかさどる重要な部品であり、どちらがかけてもプリンターは正常に機能しません。
ドラムカートリッジ
ドラムカートリッジは、はんこでいうと表面の名前が掘られている部分です。
直接紙と接する部分なので汚れや消耗は印刷精度に大きく関わります。
使っているうちに帯電不良や不要なトナーの付着などの不具合が起きるため、部品交換など定期的なメンテナンスが必要です。
トナーカートリッジ
トナーカートリッジには「トナー」が入っています。
トナーは、5ミクロンほどの非常に小さな樹脂の粉で、一般家庭で使うプリンターでいうところのインクと同じ役割です。
インクジェットプリンターの場合は4色程度のインクを使いますが、それぞれの色が1つのトナーカートリッジに該当します。
- モノクロプリンター:ブラックのみ
- カラープリンター:ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色(基本)
必要なトナーをドラムカートリッジ表面に吹き付け、それを紙へ転写して色や形を描くため補充が必要です。
ドラムカートリッジには一体型と分離型がある
- 一体型:ドラムカートリッジとトナーカートリッジが1つにまとまっている
- 分離型:ドラムカートリッジとトナーカートリッジが別々に分かれている
一体型はドラムとトナーカートリッジが1つにまとまっているので交換が楽な反面、どちらかがダメになればもう一方も交換しなければならないためコストがかさみやすいのが特徴。
一方、分離型はそれぞれのトナーが分かれているため、ダメになったほうだけを交換できるのでコストを抑えやすいのが特徴です。
ドラムカートリッジの交換時期
トナーカートリッジ3回交換ごとにドラムカートリッジを交換するのが目安とされます。
強制的にドラムカートリッジを交換する一体型ならとくに心配いりませんが、分離型の場合は適切な交換時期を把握することも大切です。
機種によっては「交換してください」というメッセージが表示されるものもありますが、機種やメーカーによって交換時期の設定が異なる場合もあるため注意しましょう。